この記事では素焼き(テラコッタ)製のプランターとポリエチレン製のプランターをの比較を行います。
※ポリエチレン製のプランターについてです。同じ樹脂素材のFRP製のプランターとは異なります。
さて、ダリアを植え付けたプランターを見てみましょう。
上の写真は素焼き製のプランターです。
素焼き製の特徴は、
- 植物の生育性に優れ、その結果生き生きとした花を見ることができる。
- 自然素材であり、あらゆる景観に違和感を与えないこと。
- 未来に廃棄物を残さず、環境に優れている。
素焼き製の難点は、
- 大型製品を作ることが難しい。
- 衝撃に弱く割れやすいため、残存率が低い。
これらの特性を考慮して選択してください。
次に、ポリエチレン製ポットを見てみましょう。
ポリエチレン製のプランター(ブロー成形品)の特徴は、
ブロー成形の構造で作ることによって大型製品ができます。
- 大型製品を作ることができる。
- 丈夫な製品を作ることができる。
- 10年残存率が高い。
ポリエチレン製のプランター(ブロー成形品)の難点は、
- プラスチックの質感は興醒めを誘う。
- 排水性・通気性に課題があり、植物生育に適していない。
- 成形時に高コストの金型を必要とするため大量生産が前提となる。
- 紫外線による化学変化で変質することがある。
- リサイクル可能な素材なのに、メーカーが使用後回収を行わず廃棄物は埋立て環境に悪影響を与える。
上に挙げたものはテラコッタを模倣したポリエチレンポットです。
かなりリアルな表情です。
初めは新しいテラコッタだと騙されるほどのリアルさです。
近くで見たり触ったりしてプラスチックであることがわかった時には興醒めた気持ちになります。
この気持ちは継続し、似た様なテラコッタを遠目で見ると疑いの気持ちがいつも残ります。
本物のテラコッタにとっても残念なことです。
下の写真はポリエチレン製のプランターですが、外観も質感も異なります。
成形方法はブロー成形ではない、薄い単一構造です。
そのためブロー成形の様な強度は持ち合わせていません。コストも低いです。
短期間の仮説植栽を作る場合に、インナープランターとして使用することはあります。
裸のままで人に見てもらうものでは残念かもしれません。
単一構造のポロエチレン製ポットの特徴は、
- 安価である。
- 短期間の仮設植栽のインナーとして使用できる。
- 農業生産用に適している。
単一構造のポロエチレン製ポットの難点は、
- 見がかりが植物の美しさを盛り上げない。
- 見がかりが景観に適していない。
- 植物の生育に適していない。
- 樹脂が薄く単一構造であるため割れや破損しやすい。
- 再生できる素材であるが、メーカーが使用後回収を行なっていないため廃棄物の問題が残る。
以上の様に、素焼き(テラコッタ)製、テラコッタを模倣したブロー成形ポリエチレン製のプランター、一枚もののポリエチレン製ポットを比較してみました。
どの様に感じるかは人それぞれだと思います。
本当に好感を持たれる植栽を作るためには、
どの様な素材のプランターを設置するのが良いかということの参考にしてください。