ポリエチレンはプラスチックのひとつです。
最も身近な製品でいえばポリバケツの素材です。
ポリエチレンも他のプラスチックと同様に、屋外では紫外線による光反応で劣化していきます。
材料に厚さを持たせることにより光反応の影響は軽減できます。
この素材の優れているところは分厚くすると大型の製品を作ることが可能です。
FRPの様に複合素材にする必要はありません。
その代わり、『成形型』を作らなければならず、よほど大量に製作しなければ元は取れないので製作が出来ません。
大型の製品を製作する場合には、断面を中空にする『ブロー成形』という方法で作られます。
これは相当な衝撃強度の製品が作られます。耐久性も高いです。
農業用の黄色の水タンクもポリエチレン製が主です。何年も使える耐久性を持ち合わせています。
10年残存率、つまり10個の製品を新調して、10年後に幾つ残っているかという数値は他の素材を凌駕します。
強度と耐久性に優れるポリエチレンですので工業用や農業用などの業務には優れているのでしょう。
しかし、情緒ある景観やナチュラルな花々の植栽には似合いません。
テラコッタに模した製品も見られますが、近づいてみて素焼きでないことが分かった時の興醒感は思い出となり心に刻まれます。
ガーデニングには、外見だけでは無く触った時の質感や、ガーデナーがどのような思い出使っているのかという心情まで読み取ろうとする性質があります。
感性で楽しむガーデニングには無理があるのです。
ポリエチレン製のプランターは、産業用には良いかもしれませんが、景観を良くしようとしたり、他人に見せるガーデニングには適していません。